House in Fukui

今後区画整理が進み周囲が住宅地に変わりつつある地域に建つ専用住宅である。
敷地は年間を通して湿度が高い地域である事、農地から転用された土地の為、地盤からの影響を考慮する事、積雪が多い時は1mを超える事、など地域の特性から来るデメリットを建物でどれだけ解決していく事ができるか、が問われた計画であった。
クライアントとの打ち合わせを重ねていく中で、ボリュームとしてほぼ平家形式で進めたい、一部寝室を2階にという要望があり、その重量であればコンクリートのベタ基礎での高床が実現できると、構造から見解をもらい、駐車場と書斎を地盤レベルに、その他の各諸室を1.2m程地面から持ち上げ高床式の平屋形式とし、寝室+クローゼットを書斎の上に乗せる一部2階建ての構成となった。
高床で持ち上げた平屋階を100mm厚の吹き付け断熱材で4周包む事により、平屋階は地盤からの冷気や湿気を防ぐだけでなく、高床で実現した床下は大容量収納として利用可能なスペースとなった。
我が事務所における、寒冷地での初めての試みを実践した住宅である。


構造設計:羽田野構造設計室
施工  :山崎建設株式会社
主要用途:専用住宅
主要構造:木造 地上2階建て
敷地面積:251.00㎡
建築面積:137.41㎡
延床面積:152.32㎡