Motoyawata bld.
3路線が乗り入れる千葉県の本八幡駅からほど近い場所にこの敷地は存在する。
幹線道路の交差点にあり、住居地域と商業地域の境目として位置するこの場所に、地域から求められる建物とする事を望んでいた。
クライアント自らのテナント誘致など地道な努力もあり、様々な紆余曲折を経て、1階に洋菓子のテナント、2階〜4階に保育園という構成に決定した。
建物の全体構成として、1階テナントより隅切り部からの入店を求めていた事もあり、コーナー部に人の目がいく事、1階と上階の建物の印象を切り替える事を目的として進めていく事となった。
構造はラーメン構造として計画した場合に、1階のテナントはも勿論の事、2階以上の階での部屋の制限が必要以上に発生してしまう為、外周部に構造壁を設ける壁構造としている。ただし、均等に4面壁構造とした場合に、道路側の開口に制限が設けられてしまう為、道路に面さない2面に構造壁を多めに配し、道路側2面は2枚の壁柱と2本の鉄骨無垢柱(150φ)で支える形式としている。
それにより、テナントには隅切り部も含めた3面の自由度を設定でき、上階の保育園も自由度の高いプランを提供できる器として提供できている。
上階の外周部は杉板型枠コンクリートとし、隅切り部をR壁とする事で、硬質感を抑えた柔らかい印象の建物とする事に成功した。
構造設計:羽田野構造設計室
施工会社:株式会社三浦工務店
主要用途:テナントビル
主要構造:RC造 地上4階建て
敷地面積:184.46㎡
建築面積:157.90㎡
延床面積:550.32㎡
photo :Kanta Usio